【人事必見】内定式後も安心できない?人事が恐れる「内定辞退」を防ぐ方法

最終更新日:2025年10月2日

多くの人事担当者が頭を悩ませる「内定辞退」。特に、内定式を終えた後での辞退は、企業の採用計画に大きな打撃を与えます。近年の調査では、内定辞退率が6割を超えるという衝撃的なデータも報告されており、もはや看過できない経営課題となっています。本記事では、最新の統計データを基に内定辞退の深刻な実態を解き明かし、学生が辞退を決意する本当の理由を探ります。さらに、内定辞退を防ぐための具体的な戦略と、辞退率0%を達成した企業の成功事例を交えながら、人事担当者が今すぐ実践できる効果的な対策を徹底解説します。

目次

深刻化する内定辞退の実態|最新データが示す危機的状況

近年の新卒採用市場は、学生優位の「売り手市場」が続いており、それに伴い内定辞退率は高止まりしています。企業は、この厳しい現実を直視し、適切な対策を講じなければ、優秀な人材を確保することがますます困難になるでしょう。

2025年卒の内定辞退率は63.8%|6割超えの衝撃

株式会社ディスコの調査によると、2025年卒学生の内定辞退率は63.8%に達し、依然として高い水準で推移しています 。これは、内定を得た学生の実に6割以上が、最終的に入社を辞退していることを意味します。2024年卒で一度は減少に転じたものの、再び上昇に転じたこの数値は、多くの企業にとって深刻な脅威と言えるでしょう。

卒業年度内定辞退率
2021年卒57.7%
2022年卒61.3%
2023年卒65.8%
2024年卒63.8%
2025年卒63.8%
出典: 株式会社ディスコ「キャリタス就活 2025 学生モニター調査結果」より作成

内定式後も続く辞退|8月・9月に集中する理由

多くの企業が内定式を終え、一安心するのも束の間、実は内定辞退のピークは夏から秋にかけて訪れます。レバレジーズ株式会社の調査によれば、内定辞退を申し出る時期は「8月」が約47%、「9月」が約27%と、この2ヶ月に集中しています 。

出典:レバレジーズ株式会社『2025年卒の内定承諾・辞退に関する実態調査

この時期は、学生が複数の内定先を比較検討し、最終的な入社先を決定する重要なタイミングです。企業側が内定者へのフォローを怠ると、この時期に一気に辞退者が増加するリスクが高まります。

企業規模別・業界別の内定辞退率の違い

内定辞退の傾向は、企業規模や業界によっても異なります。一般的に、中小企業は大企業に比べて辞退率が高い傾向にありますが、パーソル総合研究所の調査では、500人未満の企業に入社を決めた学生の45.6%が、それよりも規模の大きな企業の内定を辞退しているというデータもあります。これは、必ずしも「大手志向」だけが内定先の決定要因ではないことを示唆しています。

また、業界別に見ると、例えば製造業に入社予定の学生の37.5%が製造業以外の企業の内定を辞退しており、異業種への人材流出も深刻な課題となっています。企業は、同業他社だけでなく、あらゆる業界の企業が競合相手になり得るという認識を持つ必要があります。

出典:パーソル総合研究所「新卒者の内定辞退に関する定量調査

内定辞退が企業に与える深刻な影響

内定辞退は、単に採用計画が未達に終わるという問題だけではありません。採用コストの損失、組織全体の生産性低下、さらには企業ブランドの毀損といった、経営の根幹を揺るがしかねない深刻な影響を及ぼします。

1人あたり93.6万円の採用コストが無駄に

就職みらい研究所の「就職白書2020」によると、2020年卒の新卒採用における1人あたりの平均採用コストは93.6万円にものぼります。このコストには、求人広告費や人材紹介会社への手数料といった直接的な費用だけでなく、説明会や面接にかかる人件費、パンフレットなどの制作費も含まれます。内定辞退者が1人出るたびに、これだけのコストが水の泡となってしまうのです。仮に10人の内定者のうち6人が辞退した場合、約560万円もの損失が発生する計算になります。

出典:株式会社リクルート 就職みらい研究所「就職白書2020

採用スケジュールの遅れと人的リソースの枯渇

内定辞退によって欠員が生じると、企業は追加の採用活動を余儀なくされます。これにより、当初の採用スケジュールは大幅に遅延し、他の業務を圧迫します。特に、採用担当者は再選考の対応に追われ、本来注力すべきであった内定者へのフォローや、次年度の採用戦略の策定といった重要な業務に時間を割けなくなります。この結果、既存の内定者の満足度が低下し、さらなる辞退を招くという悪循環に陥る危険性も高まります。

企業イメージの低下と悪循環の始まり

内定辞退率の高さは、学生や転職者の間で「何か問題がある企業なのではないか」というネガティブなイメージを広げる一因となります。近年は、SNSや口コミサイトを通じて企業の情報が瞬時に拡散されるため、一度ついた悪い評判を払拭するのは容易ではありません。企業イメージの低下は、将来の採用活動における競争力低下に直結し、優秀な人材の獲得をますます困難にします。このように、内定辞退は短期的な損失にとどまらず、長期的な企業の成長を阻害する深刻な問題なのです。

なぜ学生は内定を辞退するのか|辞退理由ランキングと本音

内定辞退を防ぐためには、まず学生がなぜ辞退を決意するのか、その根本的な原因を理解することが不可欠です。多くの人事が「給与や勤務地などの条件面」あるいは「企業の知名度」が主な理由だと考えがちですが、最新の調査データは、学生の意思決定がより複雑な要因に基づいていることを示しています。

内定辞退理由ランキングTOP5

複数の調査で上位に挙がる内定辞退の理由は、以下の通りです。

内定辞退理由ランキングTOP5

これらの理由から、学生が待遇面だけでなく、企業文化や働く環境、そして「人」を重視していることが伺えます。特に「社風」や「社員の対応」といった要素は、選考過程を通じて形成される企業の印象に大きく左右されます。

「大手志向」は誤解?45.6%が大企業の内定を辞退

「結局、学生は知名度のある大企業を選ぶのだろう」という考えは、もはや通用しません。パーソル総合研究所の調査では、従業員500人未満の企業への入社を決めた学生のうち、実に45.6%が、それよりも規模の大きな企業の内定を辞退していたことが明らかになりました。

この結果は、学生が必ずしも企業規模や知名度だけで入社先を決定しているわけではないことを明確に示しています。中小企業であっても、自社の魅力を的確に伝え、学生一人ひとりと真摯に向き合うことで、大企業との競争に打ち勝つことは十分に可能なのです。

出典:パーソル総合研究所「新卒者の内定辞退に関する定量調査

学生が本当に重視しているのは「人間関係」と「ワークライフバランス」

同調査で、内定を承諾した企業と辞退した企業の間で、入社後の働き方に関するイメージにどのようなギャップがあったかを分析したところ、特に大きな差が見られたのは以下の項目でした。

働き方のイメージ差分(pt)
仕事と仕事以外の生活のバランスのとれた働き方ができる0.61
希望する地域で働くことができる0.61
産休・育休がとりやすい0.53
職場の人間関係がよい0.50
出典:パーソル総合研究所「新卒者の内定辞退に関する定量調査

このデータから、学生が「職場の人間関係の良さ」や「ワークライフバランスの実現」を極めて重要な判断基準としていることがわかります。給与や事業内容といった情報だけでなく、社員が生き生きと働く姿や、プライベートを大切にできる企業文化を伝えることが、内定承諾への鍵となります。

面接で志望度が変わる|選考過程での企業の印象が決定打

学生の志望度は、選考過程を通じて大きく変動します。特に「面接」は、志望度を劇的に向上させる最大のチャンスです。パーソル総合研究所の調査によると、選考が進むにつれて第一志望の割合は以下のように上昇しました 。

エントリーシート提出時:46.2%

第一次面接後:53.0%(+6.8pt)

第二次面接後:63.9%(+10.9pt)

面接官の真摯な態度や的確なフィードバック、そして学生のキャリアプランに寄り添う姿勢が、学生の心を掴み、「この会社で働きたい」という強い動機付けに繋がるのです。逆に、面接での不適切な対応は、それまでの良い印象を覆し、内定辞退の直接的な原因となり得ます。

内定辞退を防ぐための5つの戦略

内定辞退という厳しい現実を乗り越え、優秀な人材を確保するためには、戦略的なアプローチが不可欠です。ここでは、選考開始から入社までの各フェーズで実践すべき5つの戦略を、具体的なアクションプランと共に紹介します。

内定辞退を防ぐための5つの戦略

【戦略1】選考段階から志望度を高める「惹き付け」

学生の志望度は、選考の早い段階から意図的に高めていく必要があります。単なる「選抜」の場ではなく、学生を惹きつける「魅力付け」の場として選考プロセスを再設計しましょう。

社員との交流機会を設ける
選考の途中で、年齢の近い若手社員や、同じ大学出身の社員と話す機会を設けます。仕事のやりがいや職場のリアルな雰囲気を伝えることで、学生は働くイメージを具体的に持つことができます。

特別な情報提供
説明会では伝えきれなかった企業の魅力や、今後の事業展開に関する情報を、選考に進んだ学生だけに限定して提供します。「自分は特別に選ばれている」という感覚は、志望度を大きく向上させます。

ランチや座談会への招待
カジュアルな雰囲気で社員と交流できるランチや座談会は、学生が抱える不安や疑問を解消する絶好の機会です。企業理解を深めると同時に、学生との心理的な距離を縮める効果があります。

【戦略2】記憶に残る内定出しで「特別感」を演出

内定通知は、単なる事務連絡であってはなりません。学生の心に深く刻まれるような、感動的な演出を心がけましょう。この「特別感」が、他社との差別化に繋がり、内定承諾を後押しします。

社長や役員からのメッセージ
経営トップ自らが、内定者一人ひとりの強みに触れながら、入社を歓迎する熱いメッセージを伝えることで、学生は「自分は必要とされている」と強く実感します。

サプライズ演出
何気ない面談の場で、突然多くの社員が現れて内定を祝福するといったサプライズは、学生にとって忘れられない経験となります。

パーソナライズされた内定通知
内定通知書に、面接で評価したポイントや期待する役割などを具体的に記述することで、形式的ではない、心のこもったメッセージとして伝わります。

【戦略3】面接官の質を高め、信頼関係を構築する

面接官は、学生が最も身近に接する「企業の顔」です。面接官の印象が、そのまま企業全体の印象を左右します。面接官のトレーニングを徹底し、学生との信頼関係を構築することに全力を注ぎましょう。

面接官トレーニングの実施
学生の能力や価値観を引き出すための質問スキルや、傾聴の姿勢、フィードバックの方法などを体系的に学びます。圧迫面接や不適切な質問は、企業の評判を著しく損なうことを徹底的に周知します。

迅速かつ丁寧なフィードバック
面接後は、合否に関わらず、評価した点や今後の期待などを具体的にフィードバックします。この丁寧な対応が、学生の企業に対する信頼感を醸成します。

【戦略4】スピード感のある対応で競合に差をつける

学生は複数の企業と同時に選考を進めています。連絡の遅れは、学生の不安を煽り、他社へ気持ちが傾く原因となります。あらゆる場面で、スピード感のある対応を徹底しましょう。

選考結果の即日連絡
可能な限り、面接当日中に結果を連絡する体制を整えます。迅速な対応は、学生に対する関心の高さの表れです。

問い合わせへの迅速な回答
学生からの質問や相談には、24時間以内に一次回答を行うなど、社内ルールを明確化します。人事部だけでなく、現場社員も巻き込んだ対応体制を構築することが理想です。

【戦略5】内定承諾後のフォローで入社意欲を維持

内定承諾はゴールではなく、スタートです。入社までの期間、内定者の不安を解消し、入社意欲を高め続けるための継続的なフォローが、内定辞退を防ぐ最後の砦となります。

定期的なコミュニケーション
月に一度のフォロー面談や、LINEなどのツールを活用した気軽な情報交換など、内定者との接点を絶やさないようにします。

内定者同士の繋がりを構築
内定者懇親会やグループワークを通じて、同期となる仲間との連帯感を育みます。「この仲間たちと一緒に働きたい」という気持ちは、強力な入社動機となります。

社内情報の発信
社内報やSNSを通じて、会社の最新ニュースや社員の活躍を発信し続けます。これにより、内定者は入社後の自分の姿をより具体的にイメージでき、帰属意識が高まります。

内定辞退率0%を実現した企業の成功事例

理論だけでなく、実際に内定辞退率の大幅な改善に成功した企業の事例から、具体的なヒントを学びましょう。

サイボウズの事例|内定者向けグループウェアで辞退率0%達成

グループウェア開発大手のサイボウズ株式会社は、内定者フォローに自社製品を活用し、内定辞退者が0になった年度もあるという驚異的な成果を上げています。

同社の特徴的な取り組みは、内定者専用のグループウェアの提供です。このプラットフォームを通じて、内定者は入社前から以下の様な体験を得ることができます。

SNSのような気軽な交流
内定者同士が自己紹介をしたり、趣味について語り合ったりすることで、入社前に同期との一体感を醸成します。

社内情報のリアルタイム共有
社内イベントの様子や、社員の日常的なやり取りが共有されることで、内定者は企業のリアルな文化に触れることができます。

人事担当者との円滑なコミュニケーション
入社手続きに関する質問や、個人的な相談などを気軽に投稿できる環境が、内定者の不安を解消します。

サイボウズの事例は、テクノロジーを活用して、内定者との継続的かつ双方向のコミュニケーションを確立することが、いかに重要であるかを示しています。

成功事例からわかる3つのポイント

これらの成功事例から、内定辞退を防ぐために共通する3つの重要なポイントが見えてきます。

1.一貫したコミュニケーション
選考から入社まで、途切れることのないコミュニケーションを維持する。

2.心理的安全性の確保
内定者がどんなことでも気軽に相談できる、オープンで信頼に基づいた関係を築く。

3.リアルな情報提供
良い面だけでなく、企業の課題や仕事の厳しさも含めた、ありのままの姿を正直に伝える。

今すぐ実践できる内定者フォロー施策10選

内定辞退を防ぐためには、内定者との関係性を深め、入社への期待感を高める具体的なアクションが欠かせません。ここでは、明日からでも始められる10の内定者フォロー施策を紹介します。これらを組み合わせ、自社の状況に合わせてカスタマイズすることで、より高い効果が期待できます。

今すぐ実践できる内定者フォロー施策10選

【施策1】内定者懇親会・食事会で同期の絆を深める

多くの企業が取り入れる王道の施策ですが、その効果は絶大です。リラックスした雰囲気で食事を共にすることで、内定者同士の連帯感が生まれ、「この仲間たちと働きたい」という気持ちを育みます。人事担当者や現場社員も参加し、ざっくばらんに話せる場を提供しましょう。

【施策2】社員との交流会で職場の雰囲気を伝える

学生が重視する「職場の人間関係」を伝える最も効果的な方法です。年齢の近い若手社員から、キャリアを積んだベテラン社員まで、様々な立場の社員と話す機会を設けます。座談会形式や、1対1のメンター制度を取り入れるのも良いでしょう。

【施策3】内定者インターンシップで就業体験を提供

入社後のミスマッチを防ぎ、働くイメージを具体化させるために、内定者向けのインターンシップは非常に有効です。実際の業務の一部を体験してもらうことで、仕事への理解が深まり、入社後のスムーズな立ち上がりにも繋がります。

【施策4】入社前研修でビジネススキルを習得

社会人としての心構えや、基本的なビジネスマナー、PCスキルなどを学ぶ研修を実施します。入社に対する不安を軽減すると同時に、同期と共に学ぶ経験を通じて、チームとしての一体感を醸成する効果も期待できます。

【施策5】LINEやSNSで気軽にコミュニケーション

現代の学生にとって最も身近なコミュニケーションツールであるLINEやSNSを活用しない手はありません。内定者専用のグループを作成し、人事からの連絡事項の共有だけでなく、内定者同士の雑談や情報交換の場として活用しましょう。

【施策6】社内見学・工場見学で働くイメージを具体化

実際に働くことになるオフィスや工場、店舗などを見学する機会を設けます。自分が働く姿を具体的にイメージできるだけでなく、普段は見ることのできない職場の裏側を知ることで、企業への親近感や興味を高めることができます。

【施策7】グループワークで内定者同士の交流促進

企業の課題解決や新規事業立案などをテーマにしたグループワークは、内定者同士の相互理解を深める絶好の機会です。共同作業を通じて、それぞれの個性や強みを知ることができ、チームで働くことの楽しさを実感してもらえます。

【施策8】定期的な連絡で不安を解消

内定承諾から入社までの期間、何も連絡がないと学生は不安になるものです。月に一度の電話やメールなど、定期的な連絡を欠かさず行い、「会社はあなたのことを気にかけている」というメッセージを伝え続けましょう。

【施策9】社内情報の発信で企業文化を理解

社内報やブログ、SNSなどを通じて、企業の最新ニュースや社員の活躍、社内イベントの様子などを積極的に発信します。企業の「今」を伝えることで、内定者の帰属意識を高め、入社へのモチベーションを維持します。

【施策10】内定者専用プラットフォームの活用

サイボウズの事例のように、内定者専用のオンラインプラットフォームを導入するのも効果的です。各種手続きの案内から、eラーニング形式の研修、社員紹介コンテンツまで、内定者フォローに必要な機能を一元化することで、人事担当者の負担を軽減しつつ、きめ細やかなフォローを実現できます。

内定辞退を防ぐために人事が今すぐやるべきこと

内定辞退という課題に対して、これ以上後手に回ることは許されません。これまで紹介してきた戦略や施策を効果的に展開するためにも、まずは自社の現状を正確に把握し、課題を特定することから始めましょう。ここでは、人事担当者が今すぐ着手すべき3つのアクションを提案します。

自社の内定辞退率を正確に把握する

内定辞退率計算

感覚的な議論を避け、データに基づいた意思決定を行うために、まずは自社の内定辞退率を正確に算出しましょう。以下の計算式で、過去3〜5年分程度のデータを集計し、その推移を分析します。

内定辞退率(%)=(内定辞退者数 ÷ 内定者数)× 100

さらに、職種別、事業部別、選考時期別など、より詳細なセグメントで分析することで、特に辞退率が高い領域(ホットスポット)を特定できます。このデータ分析が、効果的な対策を立案するための第一歩となります。

内定辞退者へのアンケート調査で原因を特定

なぜ自社の内定が辞退されたのか、その本当の理由を知るためには、辞退した本人に直接聞くのが最も確実です。もちろん、本音を引き出すのは簡単ではありませんが、丁寧にお願いすれば、多くの学生が協力してくれます。アンケートや電話インタビューを通じて、以下の様な点をヒアリングしましょう。

•辞退の決め手となった理由

•最終的に入社を決めた企業の魅力

•自社の選考過程で感じた良かった点・悪かった点

•どのようなフォローがあれば、入社を再検討したか

これらの「生の声」は、採用活動の弱点を浮き彫りにし、改善策を考える上で何よりも貴重な情報となります。

採用プロセス全体を見直し、改善点を洗い出す

収集したデータと内定辞退者の声をもとに、採用プロセス全体を俯瞰的に見直します。母集団形成から、エントリーシート、面接、内定者フォローに至るまで、各フェーズで学生の志望度を下げてしまう要因がなかったか、あるいは志望度を高める機会を逃していなかったかを徹底的に検証します。

•企業の魅力は十分に伝わっていたか?

•選考スピードは適切だったか?

•面接官の対応は学生に寄り添うものだったか?

•内定後のコミュニケーションは十分だったか?

これらの問いに対して、一つひとつ具体的な改善策を立案し、実行に移していくことが、内定辞退率の低下に繋がります。

まとめ

本記事では、6割を超えるとも言われる深刻な内定辞退の実態から、その背景にある学生の心理、そして具体的な防止策までを、最新のデータを交えながら包括的に解説しました。

内定辞退は、もはや単なる採用活動上の課題ではなく、企業の未来を左右する経営課題です。そして、その解決の鍵は、「入社前からの継続的な関係構築」にあります。選考は「選抜」の場であると同時に、学生を惹きつける「魅力付け」の場であり、内定はゴールではなく、共に未来を築くパートナーとしての関係の始まりです。

学生一人ひとりと真摯に向き合い、仕事のやりがいだけでなく、職場の温かい人間関係や企業文化といった「ソフト面」の魅力を伝え、入社までの期間、継続的にコミュニケーションを取り続けること。こうした地道な努力の積み重ねが、学生の心に「この会社で働きたい」という強い想いを育み、内定辞退の防止に繋がります。

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