【2026年最新】なぜ今「採用CX」なのか?|内定辞退を防ぐ戦略的アプローチ

最終更新日:2026年2月5日

「求人広告に費用をかけても、なかなか良い人材からの応募がない」「選考途中の辞退者が後を絶たない」「やっとの思いで内定を出しても、承諾してもらえない」

多くの人事担当者や経営者が、このような採用活動における根深い課題に頭を悩ませています。採用市場の競争が激化する現代において、従来のやり方だけでは、もはや優秀な人材を獲得することは困難です。本記事では、なぜ多くの企業の採用がうまくいかないのか、その根本原因を深掘りし、解決の鍵となる「採用CX(候補者体験)」という新たな視点について、最新のデータを交えながら徹底的に解説します。

目次

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採用がうまくいかない企業に共通する「3つの深刻な課題」

採用活動が難航している企業には、いくつかの共通した課題が見られます。それらは個別の問題に見えて、実は根底で繋がっています。

課題1:内定辞退率65%という現実

まず直視すべきは、驚くほど高い内定辞退率です。株式会社リクルート就職みらい研究所の調査によると、2025年卒学生の内定辞退率は63.8%に達し、学生一人あたりの平均内定取得社数は2.64社にのぼります 。これは、候補者が複数の選択肢の中から入社先を厳選するのが当たり前になったことの証です。この傾向は中途採用も同様で、「内定=入社」という方程式は過去のものとなりました。

課題2:選考途中での離脱が止まらない

内定辞退以前に、選考プロセスの途中で候補者が離脱してしまう「選考辞退」も深刻です。面接の日程調整で連絡が途絶える、二次面接を辞退されるといったケースは日常茶飯事です。この背景には、企業側の柔軟性に欠ける対応やレスポンスの遅さがあり、候補者に「尊重されていない」と感じさせ、他社への離脱を招いています。

課題3:入社後の早期離職による採用コストの無駄

無事に入社しても、入社前の期待と現実のギャップから早期離職に至るケースも後を絶ちません。「こんなはずではなかった」というミスマッチは、多大な採用コストを無駄にし、現場の士気低下や新たな採用負担増など、企業に深刻な損失を与えます。

なぜ採用がうまくいかないのか?根本原因は「候補者視点の欠如」

これらの課題の根本原因は、多くの企業がいまだに「候補者視点」を欠いた採用活動を行っていることにあります。

企業が気づいていない「選ばれる時代」への変化

採用市場は、かつての「企業が選ぶ」時代から「候補者が選ぶ」時代へと構造的に変化しました。人材の流動性が高まり、特に優秀な人材は複数の選択肢を持つのが当たり前です。さらに、SNSの普及により、選考過程でのネガティブな体験は瞬時に拡散され、企業の評判に直接的なダメージを与えるリスクを常に孕んでいます。

従来の採用活動の問題点

このような市場の変化にもかかわらず、多くの企業では以下のような「企業本位」の採用活動がいまだに続けられています。

一方的な評価・選考プロセス
候補者の能力やスキルを一方的に「評価」することに終始し、候補者が企業を理解し、自身のキャリアと照らし合わせるための対話が不足している。

不透明なコミュニケーション
選考基準や合否の理由が明確に伝えられず、候補者は「ブラックボックスの中で判断されている」という不信感を抱きやすい。

内定後の「放置」
内定を出した途端に連絡が減り、入社までの期間、候補者を不安な状態にさせてしまう。

企業都合優先の対応
面接日程の調整などで柔軟な対応ができず、候補者に負担を強いる。

画一的な対応
全ての候補者に同じテンプレートのメールを送るなど、一人ひとりの状況や志向に合わせた個別配慮が欠けている。

これらの問題は、候補者に「自分は大切にされていない」という印象を与え、結果として志望度の低下や辞退に直結するのです。

候補者が本当に求めているもの

では、現代の候補者は、企業に対して何を求めているのでしょうか。株式会社リクルートマネジメントソリューションズが2025年10月に発表した調査では、候補者の選考参加意欲に最も大きな影響を与える要因として、2年連続で「誠実さ」が挙げられました 。

候補者は、採用担当者や面接者の一挙一動から企業姿勢を敏感に読み取る。不透明な選考プロセスや一方的な態度は致命的である。

この調査は、候補者が合理性や効率性以上に、一人の人間として尊重され、対等な立場で対話できる「誠実さ」を強く望んでいることを示しています。採用がうまくいかない根本原因は、この候補者の切実な願いに、企業が応えられていないことに他なりません。

解決の鍵は「採用CX(候補者体験)」の改善にある

これらの根深い課題を解決し、採用競争を勝ち抜くための鍵、それが「採用CX(Candidate Experience=候補者体験)」の改善です。候補者視点に立ち、採用プロセス全体を「体験」として捉え直し、その価値を向上させていくアプローチが、今まさに求められています。

採用CXとは何か

採用CXとは、候補者が企業を認知してから入社に至るまでの全ての接点(タッチポイント)で得る一連の体験を指します。手続きのスムーズさだけでなく、面接官との対話やメールの文面など、候補者がどう感じるかという感情的な側面までを含む包括的な概念です。

採用CXが注目される背景

採用CXが注目される背景には、人材獲得競争の激化に加え、Z世代をはじめとする若い世代の価値観の変化があります。彼らは、企業のパーパスやカルチャーを重視し、選考プロセスを通じてそれらを敏感に見極めようとします。

採用CXを改善すると何が変わるのか

採用CXの改善に真剣に取り組むことで、企業は多くのメリットを得ることができます。

改善による効果具体的な変化
内定承諾率の向上選考を通じて候補者の企業理解が深まり、「この会社で働きたい」という志望度が自然と高まる。結果として、他社と比較された際に選ばれる確率が格段に上がる。
選考辞退の減少透明性の高い選考プロセスと、丁寧で迅速なコミュニケーションが、候補者に安心感と信頼感を与える。これにより、選考途中の離脱を大幅に防ぐことができる。
入社後の定着率向上入社前からオープンな情報提供と対話を重ねることで、入社後の「こんなはずではなかった」というギャップを最小限に抑える。エンゲージメントが高い状態でキャリアをスタートできるため、早期離職のリスクが低減する。
採用ブランディングの向上優れた候補者体験は、SNSや口コミを通じてポジティブな評判として広がる。たとえ採用に至らなかった候補者も、その企業の「ファン」となり、将来の顧客やビジネスパートナーになる可能性を秘めている。

採用CX改善の具体的なアプローチ

採用CXの改善は、決して難しいことばかりではありません。以下のような具体的なアプローチから始めることができます。

候補者の声を聞く仕組みを作る
選考辞退者や内定辞退者に対して、匿名のアンケートを実施し、辞退の理由や選考過程で感じたことを正直にフィードバックしてもらう。

選考プロセスの透明化
選考基準や評価項目を可能な範囲で公開し、候補者が何を期待されているのかを明確に理解できるようにする。

面接官トレーニングの実施
全ての面接官が、候補者の体験価値を最大化する視点を持ち、傾聴と対話を中心とした面接を実施できるようトレーニングを行う。

内定者フォローの充実
内定後から入社までの期間、定期的なコミュニケーションや社員との交流会などを企画し、内定者の不安を解消し、入社への期待感を高める。

個別配慮と柔軟な対応
候補者一人ひとりの状況に合わせて、面接時間の調整やオンライン面接への切り替えなど、柔軟な対応を心がける。

採用CXを設計する第一歩:「採用ジャーニーマップ」の活用

採用CXを体系的に改善していく上で、非常に有効なツールが「採用ジャーニーマップ」です。これは、候補者の視点に立って採用プロセス全体を可視化し、課題を発見するためのフレームワークです。

採用ジャーニーマップとは

採用ジャーニーマップとは、候補者の旅路を時系列で追い、各段階での「行動」「思考」「感情」、企業との「接点」を一枚の図にまとめたものです。まさに、採用活動における「候補者の体験設計図」と言えます。

ジャーニーマップで見えてくるもの

このマップを作成することで、これまで漠然としていた課題が具体的な改善点として浮かび上がります。例えば、「どの段階で」「なぜ」候補者が離脱しているのかというボトルネックや、候補者の感情の浮き沈み、各タッチポイントが効果的に機能しているかを客観的に評価できるようになります。

改善の優先順位をつける

ジャーニーマップで課題が可視化されると、限られたリソースをどこに投下すべきか、改善施策の優先順位を判断しやすくなります。例えば、多くの候補者がネガティブな感情を抱く「内定後のフォロー」に注力するなど、効果的な打ち手を戦略的に選択できます。まずは小さな改善から始め、継続的な改善サイクルを構築していくことが重要です。

まとめ

本記事では、多くの企業が抱える採用課題の根本原因が「候補者視点の欠如」にあり、その解決策が「採用CX」の改善にあることを解説してきました。内定辞退率が65%を超える現代において、もはや企業が候補者を一方的に「選ぶ」という考え方は通用しません。

候補者一人ひとりの声に耳を傾け、選考プロセス全体を通じて「誠実さ」と「敬意」を伝え、価値ある体験を提供すること。それこそが、数ある企業の中から自社を「選んでもらう」ための最も確実な方法です。採用は、単なる人材の補充ではなく、未来の組織を創る重要な投資です。候補者から「選ばれる企業」になるための第一歩を、今こそ踏み出すべき時ではないでしょうか。

次のステップ:採用CXジャーニーマップを設計し、実践する

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