第二新卒の採用とは?特徴やメリットを解説

第二新卒の採用は、今や多くの企業にとって重要なテーマです。特に「いい人材が集まらない」「採用活動がうまくいかない」と悩む人事担当者や経営者にとって、効果的な採用の仕組み作りが求められています。

このシリーズでは、第二新卒採用の特徴やメリットを解説し、実践的なアドバイスを提供します。エージェントとの良好な関係を築く方法や、採用活動の質を向上させる具体的な手法を学べることで、内定率の向上や選考遷移率の改善につながるでしょう。

これからの採用活動に本質的な価値を加え、成果を出すための実践的なノウハウを提供します。

【このシリーズを読んでほしい人!】

・第二新卒に困っている人事担当の方

・「いい人」が集まる採用の仕組みをつくりたい経営者、人事担当の方

・「本質的な採用活動」の仕組み作りをしたい人事担当の方

・第二新卒採用の特徴やメリットを解説し、実践的なアドバイスを提供

【このシリーズを読むことでのベネフィット】

・第二新卒世代の特徴を理解することができる

・第二新卒採用におけるメリットやデメリットがわかる

・第二新卒採用でのやるべきことがや採用手法を理解したうえで実際の採用活動に役立てることができる

目次

第二新卒採用における市況

まずは第二新卒採用における市況について解説していきます。

新卒採用に苦戦する企業が増えており、第二新卒採用も強化する企業が激増

引用:第二新卒とは? いつまで? 転職市場における需要の高さ

なぜ、第二新卒がこれほどまでに求められているのでしょうか?その理由を考えると、まずは新卒採用の現状が浮かび上がります。景気が回復し、企業が積極的に新卒採用を進める中で、競争はますます激化しています。しかし、その結果、採用予定人数に満たない企業も少なくありません。優秀な人材を確保しようとする一方で、採用枠を埋めることが難しくなっているのです。

加えて、現在では「新卒の3割が3年以内に辞めてしまう」とも言われる時代。こうした背景の中で、第二新卒層は企業にとっては非常に重要な存在となっています。常に人材の供給が追いつかないという状況が続いているのです。そのためか、2016年の調査結果(※1)によると、半数以上の企業が「今後1年間で第二新卒者を積極的に採用する予定だ」と回答しています。

今後も新卒採用が苦戦する未来予想が立っており、今から第二新卒採用も並行して進める必要性が高まっている

新卒採用が今後ますます困難になるとの予測が立っています。主な要因は出生率の低下にあります。これにより、学生数自体が減少し、新卒採用枠を埋めるのが難しくなると考えられているのです。特に、これまでのように「新卒一括採用」に依存していた企業にとっては、大きな課題となるでしょう。

そのため、今後は新卒採用と並行して第二新卒や未経験者の採用を進める必要性が高まります。これにより、企業は経験を積んだ若手や新たな可能性を持つ人材を確保し、柔軟な採用戦略を実現することができるのです。

こうした取り組みが、企業の採用活動を支え、持続可能な成長を促進する重要な要素です。

第二新卒世代の特徴

ここからは第二新卒世代の特徴について紹介していきます。

第二新卒の定義

第二新卒とは、大学を卒業後、1〜2年で退職した若手求職者のことを指します。卒業時に就職活動がうまくいかず、そのまま卒業した既卒生も含まれます。しかし、企業によって第二新卒の定義が異なるため、「何年目までが第二新卒」とは一概に言えないのが現実です。

例えば、大手企業で働いていたが、仕事のやりがいや将来のキャリアを求めて中小企業に転職する若者が増加しています。このような動向により、第二新卒採用という市場が形成され、現在では多くの企業が第二新卒を採用するようになりました。

特に、大手企業でも第二新卒採用を行うケースが増えており、この言葉は採用業界で確立されたものとなっています。

第二新卒にあたるZ世代の特徴・キャリア志向

第二新卒にあたるZ世代は、仕事に対して非常に多様な価値観を持つ若者たちです。彼らは仕事の「安定性」よりも、自己実現ややりがいを重視する傾向があります。また、ワークライフバランスや柔軟な働き方にも強い関心を示し、個々のライフスタイルに合わせた働き方を求めることが特徴です。

加えて、キャリアの成長を重視し、自己成長の機会やスキルアップのチャンスを積極的に追い求める傾向があります。そのため、定型的なキャリアパスに縛られることなく、転職や副業に対してもオープンな姿勢を持っています。

Z世代の特徴は、従来の価値観にとらわれず、自分らしいキャリアを築こうとする柔軟さと行動力にあります。このようなキャリア志向が、企業にとっては新しい挑戦をもたらす一方で、適切なマネジメントと柔軟な採用戦略を求められる時代となっています。

第二新卒におけるメリットデメリット

ここからは第二新卒におけるメリットとデメリットについて紹介していきます。

第二新卒採用におけるメリット

第二新卒採用におけるメリットは以下のとおりです。

  • 良い人材を低コストで採用できる可能性が高い
  • 基礎的な業界経験や知識をもつ若手を採用できる
  • 採用後の教育コストを軽減できる
  • 社会人経験があり他社のカラーに染まっていない人材が多い

第二新卒者を採用するメリットは多岐に渡ります。まず、第二新卒採用に積極的な企業はまだ少ないため、競争率が低く、採用活動にかかるコストを抑えられる可能性が高いです。優秀な人材も多く、ポテンシャルや意欲だけでなく、一定の業界経験や知識を持つ人材を見つけやすい点も魅力です。

さらに、採用後の教育コストの軽減も期待できます。社会人経験が3年程度あるため、一般的なビジネスマナーや基本的なスキルをすでに備えており、現場にすぐになじむことができます。教育にかけるリソースが少ないほど、即戦力となった際のリターンは大きくなります。

また、第二新卒者は中途採用者よりも社会経験が少なく、新卒に近い形で企業の文化やポリシーを受け入れやすいです。将来的には企業の中心的な存在となり、責任ある立場で活躍する人材に育成できる可能性も大きいです。

第二新卒採用におけるデメリット

第二新卒採用におけるデメリットは以下のとおりです。

  • 実際に会社を離職しているというリスク
  • 現場経験が浅いため戸惑うことが多い

第二新卒者にはいくつかのデメリットがあります。まず、過去に早期離職している場合があるため、「またすぐに転職してしまうのでは?」という不安が生じることがあります。特に、離職の理由がネガティブなものである場合、その再離職リスクを考慮することが重要です。そのため、採用前にしっかりと過去の経緯を確認し、入社後も定期的なフォローアップを行う必要があります。

また、第二新卒者は現場経験が浅いため、異なる企業文化や業種において適応に時間がかかることがあります。特に前職の社風や業務内容が異なる場合、戸惑う場面が多くなる可能性があります。このような場合は、根気強く指導を行い、同じ失敗を繰り返さないようにサポートし、成長を促すことが求められます。

第二新卒を進める上でやるべきこと

ここでは第二新卒を進める上でやるべきことについて解説していきます。

採用体験の設計

第二新卒を採用する上で重要なのは、採用体験をしっかりと設計することです。まず、選考プロセスを明確にし、候補者が自分の強みをしっかりと伝えられる場を提供することが大切です。面接や適性検査など、評価基準を統一し、透明性のある選考を行うことで、第二新卒者の不安を軽減できます。

次に、企業文化や職場の雰囲気を早期に理解してもらうため、会社見学や職場体験を取り入れることも効果的です。入社前に職場環境を実際に感じてもらうことで、入社後のギャップを減らし、適応をスムーズにします。

また、採用後のサポート体制も重要です。第二新卒者は現場経験が浅いため、しっかりとした研修やフォローアップが求められます。入社後の成長をサポートする体制を整えることが、定着率向上につながります。

母集団形成手法の選定

第二新卒採用を進める上で重要なのは、適切な母集団形成手法を選定することです。まず、ターゲット層を明確にし、どのような方法でアプローチするかを決定します。求人サイトや就職イベントの活用はもちろん、専門的なエージェントを通じて候補者にアクセスするのも効果的です。また、SNSや自社の採用ページを通じて、積極的に情報発信を行うことも、若年層の求職者に対して大きなアピールとなります。

加えて、大学や専門学校との提携やインターンシップの実施も、第二新卒の候補者を早期に発掘する手段として有効です。特に、第二新卒者は就業経験があるものの、転職活動をしていない層にアプローチする必要があります。そのため、柔軟に母集団形成手法を選定し、多様なチャネルを通じて幅広く候補者を集めることが求められます。

選考フローの決定

第二新卒採用を進める上で重要なのは、選考フローをしっかりと決定することです。まず、選考のステップを明確にし、スムーズなプロセスを構築することが必要です。一般的には、書類選考、面接、適性検査といった流れが一般的ですが、第二新卒者の場合、過去の職歴を重視する部分とポテンシャルを評価する部分をバランスよく設けることが重要です。

面接では、前職での経験をどのように生かすか、またはなぜ転職を希望するのかについて深掘りし、応募者の意欲や適性を評価します。また、現場での適応力を確認するために、実務体験やインターンシップを組み合わせることも効果的です。

さらに、スピーディーな選考を心がけることが大切です。第二新卒者は転職活動を並行して行っていることが多いため、早期にフィードバックを行い、候補者の関心を引き続き保つことが求められます。

面接の評価基準設計

4つ目は面接の評価基準をしっかりと設計することです。まず、応募者が持つ過去の職務経験を重視し、その経験がどのように新しい環境で生かせるかを評価します。特に、業務に対する意欲やポテンシャルを見極めることが大切です。例えば、前職での課題解決能力やチームでの貢献度を具体的なエピソードを通じて把握します。

次に、柔軟性やコミュニケーション能力も重要な評価ポイントです。新しい職場での適応力が求められるため、応募者の価値観や仕事に対する考え方を深掘りし、会社の文化にフィットするかどうかを確認します。また、成長意欲や自己改善の姿勢を評価するために、どのようにスキルアップを目指してきたかを問い、意欲を引き出します。

最後に、面接の際には公正かつ透明な評価基準を設け、評価者間での情報共有を徹底することが、選考の精度を高めます。

第二新卒の採用手法

以下では第二新卒の採用手法やおすすめなサービスも紹介していきます。

第二新卒採用特化の人材紹介会社を活用する

人材紹介会社の中でも、第二新卒に特化したサービスを提供する企業が増えてきています。これらの紹介会社は、各社独自の方法で集客を行っているため、求人広告だけでは出会えない人材と出会うことができます。

企業側は自ら人材を探す手間が省け、採用にかかる負担を軽減できる点が大きな特徴です。さらに、求職者自身が理想の求人を見つけ、紹介サービスを通じて企業に直接問い合わせをする場合もあります。

これにより、企業は自社にぴったりの人材を効率よく採用することが可能になります。自社に最適な人材紹介会社を見つけて利用することも、採用活動を成功させるための有効な手段です。

第二新卒採用特化の合同説明会や求人広告を活用する

近年の中途求人広告では「第二新卒特集」を組んでいることが増えており、これらを参考にして活用することが有効です。求人広告を出す際、求人票に「第二新卒歓迎」と記載するだけでも、ターゲット層にアプローチしやすくなります。

さらに、合同説明会や転職イベントでは、20代限定や第二新卒対象のイベントが開催されることがあります。これらのイベントは、企業がより効率的に若手社員にアプローチできる場です。

そのため、第二新卒専門のイベントに参加することは、企業にとって非常に効果的です。特に、若手をターゲットにした採用活動を行う場合には、こうした専門的なイベントの活用をおすすめします。

大学のキャリアセンターにいく

大学にあるキャリアセンターは、主に在籍している大学生向けのサービスを提供しています。しかし、実は卒業後3年以内の卒業生も利用できることをご存じでしょうか。新卒や中途採用と比較すると、第二新卒向けの求人メディアはまだ少なく、そのため、多くの第二新卒者は母校のキャリアセンターに相談することがよくあります。

そのため、企業側としては、キャリアセンターと良い関係を築いておくことが非常に重要です。例えば、「第二新卒を募集しています。もし適任者がいれば紹介してください」と事前に連絡を取り、関係性を構築しておくことで、優秀な候補者を紹介してもらえる可能性が高まります。

特に、新卒採用で大学とつながりがある場合は、キャリアセンターとの接点を再度持つことを検討してみてはいかがでしょうか。

第二新卒採用におすすめのサービス

ここでは第二新卒採用におすすめのサービスについて紹介していきます。

Re就活

Re就活は、日本で唯一20代を専門とする中途採用の求人広告で、会員数は150万人を超えています。特徴的なのは社会人経験があり、ステップアップを考える「ヤングキャリア」層や「第二新卒・既卒」層など、20代の若手人材に特化している点です。

これにより、他の求人広告では採用が難しい「伸びしろのある20代若手」にアプローチすることが可能です。特に中堅・中小・ベンチャー企業が求める若手人材をターゲットにし、より効率的な採用活動が行えます。

また、求人広告史上初のWeb面接機能を搭載しており、日程が合わない求職者や地方在住の求職者との面接を実現しています。

エン転職

「エン転職」は使いやすさNo.1の求人広告で、日本最大級の会員数を誇り、登録者数は900万人以上です。特に34歳以下の割合が約70%を占め、若手採用に最適な求人媒体となっています。毎月7万人以上の新規会員を獲得する大型プロモーションを実施しており、その成長は加速しています。

また、スマホユーザービリティが業界No.1であり、若手層から高い支持を集めている点も大きな強みです。特徴として、日本最大級の会員数を保有し、総合求人広告「LINEキャリア」への同時掲載などの特典もあります。

さらに、会員の7割以上が35歳以下の転職コア層で、その割合は主要求人広告の中でもNo.1の実績を誇ります。求職者のニーズに応える機能が満載の「エン転職」は、企業と求職者双方にとって優れた選択肢となっています。

Liber Career(リーベルキャリア)

Liber Career(リーベルキャリア)は、10~20代の求職者が選ぶ就職・転職満足度No.1の人材紹介サービスです。18歳~28歳の転職・就職支援実績は22,500人以上、うち就業経験なしの求職者への支援実績は10,000人を突破しました。

さらに、累計3,500社を超える企業が利用しており、成果報酬型サービスを採用しているためコストに関するリスクを抑えることが可能です。特徴として、候補者一人ひとりとの初回2時間の面談後、平均10時間以上のヒアリングとマインドセットを行って入社後のミスマッチを減少させています。

その結果、内定承諾率は業界平均の2倍となる67%に達しています。自社と他社の違いを理解した上で、最適な企業を紹介するエージェントとして、多くの求職者に信頼されています。

ハタラクティブ

ハタラクティブは、20代を対象にした転職サービスで、特に未経験者向けの求人が豊富です。これにより、経験が浅い方でも安心して利用できます。書類通過率は90%、内定率は80%という高い実績を誇り、転職活動を成功に導きます。

また、応募時の記入項目が少なく、手間をかけずに進めることができます。求人は主に首都圏を中心に提供されており、都市圏での仕事を希望する方に最適です。さらに、専任の就活アドバイザーによる個別カウンセリングもあり、個々の状況に合わせたサポートを提供してくれます。これにより、未経験でも自信を持って転職活動を進められるでしょう。

マイナビジョブ20’s

マイナビジョブ20’sは、マイナビグループが運営する20代専門の転職サービスです。大手人材紹介会社が提供しているため、信頼性が高く、特に未経験者向けの求人が豊富です。求人数はトップクラスで、ほとんどが非公開求人なので他の求人と比較して競争率が低く、スムーズに転職活動を進めることができます。

さらにWebから簡単に求人情報をダウンロードできるほか、適正診断を無料で受けることができ、自分に合った職業を見つけるサポートも充実しています。マイナビ唯一の20代専門サービスとして、20代の転職を強力にサポートします。

まとめ

第二新卒とは、大学卒業後に短期間で転職活動を始める若手求職者を指します。特徴としては、実務経験が少ない一方で、学習意欲が高く、柔軟な思考を持っている点が挙げられます。

企業にとってのメリットは、即戦力として育てる可能性があり、長期的に働く意欲を持つ人材を獲得できる点です。しかし、第二新卒採用を進める中で、若手中途採用に苦戦している企業も多いのが現実です。

そうした企業には、専門的なアドバイスができる「すごい人事」への相談をおすすめします。人材の適切な選定や育成方法に関するアドバイスを得ることで、採用活動がより効果的に進められるでしょう。

「すごい人事」情報局運営元:株式会社Crepe
Crepeでは、「人事が変われば、組織が変わる」というコンセプトのもと、

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