アセスメントツールとは?代表的な9つの手法とおすすめツール10選

最終更新日:2025年10月9日

近年、企業の人事戦略において「アセスメントツール」の重要性が増しています。終身雇用制度の形骸化や働き方の多様化が進む現代において、企業が持続的に成長するためには、個々の従業員の能力や特性を正確に把握し、最大限に活かす「人的資本経営」が不可欠です。しかし、面接や履歴書といった従来の評価方法だけでは、候補者の潜在能力や自社との相性を完全に見抜くことは困難であり、採用後のミスマッチや早期離職といった課題に直面する企業は少なくありません。

そこで注目されているのが、客観的なデータに基づいて人材を評価するアセスメントツールです。これらのツールを活用することで、企業は採用候補者の能力や性格、適性を客観的に評価し、より精度の高い採用や人材配置を実現できます。本記事では、アセスメントツールの基本的な概念から、具体的な手法、導入のメリット、そして2025年最新のおすすめツールまで、人事・経営者が知るべき情報を網羅的に解説します。

目次

アセスメントツールとは?

アセスメントツールとは、企業が従業員や採用候補者の能力、性格、適性などを客観的かつ体系的に測定・評価するためのツール群を指します。アセスメント(Assessment)は「評価」「査定」を意味し、ビジネスの文脈では、特定の基準に基づいて対象を客観的に評価するプロセスを指します。

アセスメントの基礎知識

人事におけるアセスメントの最大の特徴は、その客観性と科学的根拠にあります。標準化された手法と統計的な裏付けを用いることで、評価者の主観や経験則に頼ることなく、データに基づいた公平な判断を可能にします。例えば、多くの対象者から収集したデータを統計処理することで、個人の能力や特性を全体の中で相対的に位置づけ、その水準を客観的に把握することができます。これにより、特定の印象や先入観に左右されることなく、個人のポテンシャルを正確に評価することが可能となります。

人事領域で活用される2つのアセスメント

人事領域で活用されるアセスメントは、その評価対象によって大きく2種類に分類されます。

アセスメントの種類対象主な目的
人材アセスメント個人(従業員、採用候補者)採用、配置、育成、昇進・昇格の判断
組織アセスメント組織(企業全体、部門、チーム)組織風土の把握、従業員満足度の測定、課題特定

人材アセスメントは、個人に焦点を当て、その能力、性格、適性、経験などを客観的に評価します。採用選考時のミスマッチ防止、入社後の適切な人材配置、効果的な育成計画の策定、さらには昇進・昇格の妥当性を判断するための材料として広く活用されています。

一方、組織アセスメントは、企業全体や特定の部門・チームといった組織そのものを評価の対象とします。組織の風土や文化、従業員のエンゲージメント(仕事に対する熱意や貢献意欲)、コミュニケーションの質などを測定し、組織が抱える課題を特定・可視化します。健全な組織運営のためには、これら2つのアセスメントを組み合わせ、個人と組織の両面からアプローチすることが極めて重要です。

アセスメントツールが注目される背景

近年、多くの一流企業がアセスメントツールを導入し、人事戦略の中核に据えています。その背景には、現代のビジネス環境が抱える複数の要因が複雑に絡み合っています。

働き方改革やジョブ型雇用の広まりにより、個々の能力や適性と職務要件のマッチングがより重要となります。一方で、DXの進展により、従来よりも精緻で多角的な人材評価が技術的に可能になってきています。

主な要因として、以下の5点が挙げられます。

1.働き方の多様化と人材の流動化
終身雇用が前提でなくなり、転職が一般的になったことで、企業は常に優秀な人材を確保し、定着させるための努力を求められています。

2.DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展
ビジネスのデジタル化に伴い、新たなスキルや能力が求められるようになり、従来の人事評価だけでは対応が困難になっています。

3.労働人口の減少
少子高齢化による労働人口の減少は、一人ひとりの従業員の生産性を最大化する必要性を高めています。

4.ジョブ型雇用の広がり
職務内容を明確に定義し、その職務に適した人材を配置するジョブ型雇用が広まる中で、個人のスキルや適性を正確に評価する手法が不可欠となっています。

5.人的資本経営の重要性の高まり
従業員を単なる「資源」ではなく、投資対象の「資本」と捉え、その価値を最大限に引き出す「人的資本経営」が重視されるようになり、人材データの可視化と活用が経営の重要課題となっています。

これらの背景から、客観的なデータに基づいて人材を評価し、戦略的な人事施策を実行するためのアセスメントツールの需要が急速に高まっているのです。

アセスメントツール導入の5つのメリット

アセスメントツールを導入することは、単に人事評価の効率化に留まらず、企業の競争力強化に直結する多くのメリットをもたらします。ここでは、特に重要な5つのメリットについて詳しく解説します。

1. 採用ミスマッチの防止

アセスメントツール導入の最大のメリットの一つが、採用におけるミスマッチを大幅に削減できる点です。候補者の能力や性格、価値観が自社の文化や求める人物像と合致しているかを客観的なデータで判断できるため、入社後の「こんなはずではなかった」という事態を防ぎます。これにより、早期離職率の低下に繋がり、採用や育成にかかるコストの削減にも貢献します。

2. 客観的な評価・分析

人事評価において、評価者の主観や経験則によるバイアスは、従業員の不満やモチベーション低下の大きな原因となります。アセスメントツールは、標準化された基準に基づいて評価を行うため、誰が評価しても公平で一貫性のある結果が得られます。これにより、評価の納得感が高まり、従業員は自身の強みや課題を正しく認識し、成長に向けた具体的なアクションを取りやすくなります。

3. 効果的な人材育成

アセスメントツールは、従業員一人ひとりの能力レベルや特性を詳細に可視化します。これにより、企業は個々の課題や強みに合わせた、きめ細やかな育成計画を策定できます。例えば、リーダーシップのポテンシャルが高い従業員には早期からマネジメント研修を実施したり、特定のスキルが不足している従業員には専門的なトレーニングを提供したりと、効率的かつ効果的な人材育成が可能になります。

4. 適切な人員配置

従業員の能力や適性を正確に把握することで、その能力が最も活かされる部署やプロジェクトへの配置、すなわち「適材適所」が実現します。従業員は自身の強みを活かして活躍できるため、仕事への満足度やエンゲージメントが向上し、組織全体の生産性向上にも繋がります。また、ハイパフォーマーの特性を分析し、その特性を持つ人材を戦略的に配置することで、組織全体のパフォーマンスを底上げすることも可能です。

5. 潜在能力の発見

日常業務の中では表面化しにくい、従業員自身も気づいていない潜在的な能力や才能を発見できることも、アセスメントツールの大きなメリットです。例えば、ある従業員が持つ優れた論理的思考力や、ストレス下での高い問題解決能力などが明らかになることがあります。こうした潜在能力を発掘し、新たな役割や挑戦の機会を提供することで、従業員のキャリアの可能性を広げ、組織の新たな成長エンジンとすることができます。

代表的なアセスメントツールの9つの手法

アセスメントツールには、その目的や測定内容に応じて多種多様な手法が存在します。自社の課題解決に最適なツールを選定するためには、それぞれの特徴を正しく理解することが不可欠です。ここでは、代表的な9つの手法について解説します。

手法概要主な活用シーン
適性検査職務適性や基礎的な能力を客観的に評価する検査採用、人員配置
性格診断個人の内面的な特徴や行動傾向を把握するツール採用、チームビルディング、自己理解
知能検査論理的思考力や問題解決能力などの認知能力を測定する検査採用(補助的)、能力開発
個人特性診断個人の強みや行動特性を詳細に分析する診断最適な職務の探索、育成計画の策定
コンピテンシー診断高い業績を上げる人材の行動特性を基準に評価する手法採用、人事評価、育成
声紋分析(VPA)声の周波数から個性や適性、ストレス傾向を分析する手法採用、適性検査の補完、ストレスチェック
360度評価上司、同僚、部下など複数の視点から多角的に評価する手法管理職育成、リーダーシップ開発
アセスメント研修模擬的な業務環境下での行動を専門家が評価する研修管理職候補の選抜、能力開発
企業・組織診断組織全体の風土や従業員エンゲージメントを測定するツール組織開発、職場環境の改善

1. 適性検査

適性検査は、採用選考や人員配置の場面で最も広く活用されている手法の一つです。候補者の職務への適性や、業務遂行に必要な基礎的な能力(言語能力、数的能力、論理的思考力など)を客観的に評価します。一般的に「能力検査」と「性格検査」の2つの側面から構成されており、面接だけでは見えにくい候補者のポテンシャルや人となりを多角的に把握することができます。

2. 性格診断

性格診断は、個人の内面的な特徴、価値観、行動傾向などを評価し、職場での振る舞いや人間関係の構築スタイルを予測するためのツールです。エニアグラムやDISC理論など、様々な心理学的なモデルに基づいて設計されています。採用時のカルチャーフィットの見極めや、チームビルディング、従業員の自己理解促進など、幅広い目的で活用されます。

3. 知能検査

知能検査は、論理的思考力、問題解決能力、記憶力、空間認識能力といった、個人の一般的な認知能力を測定するための検査です。職務遂行に必要な基礎的な知的能力のスクリーニングとして、採用選考の補助的な役割で用いられることがあります。ただし、知能検査の結果だけで個人の能力を判断するのではなく、他の評価手法と組み合わせて総合的に評価することが重要です。

4. 個人特性診断

個人特性診断は、従業員一人ひとりが持つ固有の強み、弱み、価値観、思考の傾向などを詳細に分析・診断するツールです。この診断結果を活用することで、個々の能力を最大限に活かせる職務への配置や、パーソナライズされた育成プランの作成、効果的なキャリアパスの策定などが可能になります。

5. コンピテンシー診断

コンピテンシーとは、特定の職務や役割において高い業績を上げている人材に共通して見られる行動特性を指します。コンピテンシー診断は、このコンピテンシーを評価基準として、個人の行動や思考パターンを分析し、その職務における遂行能力やポテンシャルを評価する手法です。採用時のポテンシャル評価や、人事評価における客観的な基準設定、育成における強化ポイントの明確化などに活用されます。

6. 声紋分析(VPA)

声紋分析(Voice Print Analysis:VPA)は、わずか6秒間の発声から声の周波数を分析し、個性や適性、ストレス傾向などを可視化する、世界初のVoiceTechシステムです。声には心や身体の情報が乗っており、32Hz~8192Hzの8オクターブに渡る声の周波数を意識の3層構造に分解し、12色の色の分布として可視化することで、個人の特性を客観的に把握します。

従来の適性検査(SPIなど)が300問で約1時間を要するのに対し、声紋分析はわずか6秒で完了するため、採用選考の効率化と受検者の負担軽減に大きく貢献します。測定できる項目は、強みや弱み、モチベーションアップの方法、ストレス度合い、体調、職務適性、人やアイテムとの相性など多岐にわたります。

企業では、採用可否の判断、内定者研修、新入社員教育などの階層別教育に導入されているほか、既存の適性検査やストレスチェックの補完ツールとして活用されています。色で視覚化されるため非常に分かりやすく、うつ病や発達障害などの色のバランスパターンも把握できるため、メンタルヘルス対策としても注目されています。

公式サイト:https://seimonbunseki.net/

7. 360度評価(多面評価)

360度評価は、評価対象者本人に対して、上司、同僚、部下、場合によっては顧客といった複数の異なる立場の人々が評価を行う手法です。一人の評価者による評価の偏りをなくし、より客観的で公平な評価を得ることを目的とします。特に、上司からは見えにくい部下との関わり方や、同僚との協調性などを把握できるため、管理職の育成やリーダーシップ開発の文脈で非常に有効です。

8. アセスメント研修

アセスメント研修は、参加者に実際の職務遂行場面に近い状況(ケーススタディ、グループディスカッション、ロールプレイングなど)を設定し、その中でどのように行動するかを専門のアセッサー(評価者)が観察・評価する研修プログラムです。知識やスキルだけでなく、実践的な場面での課題解決能力や対人スキル、リーダーシップなどを評価できるため、特に管理職候補者の選抜や育成プログラムとして用いられます。

9. 企業・組織診断

企業・組織診断は、個人ではなく組織そのものを評価の対象とします。従業員エンゲージメントサーベイなどを通じて、組織全体の風土、コミュニケーションの質、リーダーシップの有効性、部門間の連携度などを測定・可視化します。診断結果を分析することで、組織が抱える課題を特定し、職場環境の改善や組織開発のための具体的な施策を検討するための重要なインプットとなります。

【2025年最新】おすすめアセスメントツール10選

数多く存在するアセスメントツールの中から、自社に最適なものを選び出すのは容易ではありません。ここでは、2025年最新の情報に基づき、特に評価の高いおすすめのアセスメントツールを「適性検査」と「タレントマネジメント・360度評価」の2つのカテゴリに分けて10選ご紹介します。各ツールの特徴や料金体系を比較し、自社の目的や予算に合ったツール選定の参考にしてください。

【適性検査】おすすめ6選

採用候補者のポテンシャルや自社との相性を見極めるために、適性検査は非常に有効なツールです。ここでは、数ある適性検査の中から特におすすめの6つのサービスを厳選して紹介します。

サービス名運営元料金(税抜)特徴
ミキワメ株式会社リーディングマーク候補者:500円/人 + システム利用料:36万円~/年会社・部署単位での相性を可視化。従業員の受験は無料。
SPI3株式会社リクルートマネジメントソリューションズ4,000円/人~導入社数No.1。高い信頼性と豊富な実績。
Compass株式会社イング性格検査:1,000円~/人、能力検査:125円~/人リーズナブルな価格。ストレス耐性や抑うつの測定も可能。
CUBIC株式会社CUBIC性格検査:2,000円/人、能力検査:1,500円/人Webテストの替え玉受験防止機能。多言語対応。
アッテル株式会社アッテルシステム利用料:1万円/月~(受験料無料)業界唯一の完全定額制。離職率低減や配置転換にも活用。
ミツカリ株式会社ミツカリ2,000円/人~ + 月額利用料:2万円カルチャーフィットを重視。性格や価値観を7段階で可視化。

1. ミキワメ

公式サイト:https://mikiwame.com/

「活躍できる人材を見極める」ことに特化した適性検査ツールです。自社で活躍するハイパフォーマーの性格データを分析し、それに基づいて候補者の採用おすすめ度を算出します。会社全体だけでなく、部署単位での相性も可視化できるため、配属後のミスマッチを防ぎ、個々の能力が最大限に発揮される人員配置を実現します。従業員の受験が無料である点も、導入しやすい大きなメリットです。

こんな企業におすすめ
自社独自の採用基準を構築したい企業、配属後の活躍まで見据えた採用を行いたい企業。

2. SPI3

公式サイト:https://www.spi.recruit.co.jp/

年間1万社以上が利用し、導入社数No.1を誇る、最もポピュラーな適性検査です [7]。その高い信頼性と豊富な実績から、多くの企業で採用のスタンダードとして活用されています。個人の資質や職務適性、組織への適応性などを多角的に測定し、面接だけでは把握しきれない人物像を深く理解するための客観的な情報を提供します。採用候補者向けだけでなく、従業員の育成やキャリア開発を目的としたサービスも提供されています。

こんな企業におすすめ
実績と信頼性のある定番の適性検査を導入したい企業、初めて適性検査を導入する企業。

3. Compass(コンパス)

公式サイト:https://ing-c.co.jp/product/

1,000社以上の人事担当者へのアンケートを基に開発され、採用選考時に本当に知りたい評価項目を網羅した適性検査です。比較的リーズナブルな価格設定でありながら、ストレス耐性や抑うつ傾向といった、入社後のリスクとなりうるメンタルヘルスの側面まで測定できるのが大きな特徴です。導入コストを抑えつつ、基本的な項目をしっかりと評価したい企業に適しています。

こんな企業におすすめ
コストパフォーマンスを重視する企業、メンタルヘルスのリスクも考慮した採用を行いたい企業。

4. CUBIC(キュービック)

公式サイト:https://www.gdl-cubic.com/compass/

Webテストで懸念される替え玉受験を防止する機能を備えており、信頼性の高い測定が可能な適性検査です。個人の資質や特性を「多角的」かつ「客観的」に評価することに重点を置いており、採用だけでなく、現有社員の能力分析や組織活性化のための分析など、幅広い用途で活用できます。英語や中国語など、複数言語に対応しているため、グローバル採用を積極的に行う企業にもおすすめです。

こんな企業におすすめ
Webテストの信頼性にこだわりたい企業、グローバルな人材採用を行う企業。

5. アッテル

公式サイト:https://attelu.jp/assessment

業界で唯一、受験料が無料の完全定額制を採用している画期的な適性検査ツールです。採用候補者だけでなく、既存社員の診断も追加料金なしで実施できるため、採用活動に留まらず、離職リスクの分析や最適な人員配置の検討など、タレントマネジメント全般に活用しやすいのが魅力です。AIがハイパフォーマーの特性を分析し、候補者とのマッチ度を予測する機能も搭載しています。

こんな企業におすすめ
採用人数が多く、コストを気にせず積極的に適性検査を活用したい企業、採用から配置、定着まで一気通貫で人材データを活用したい企業。

6. ミツカリ

公式サイト:https://mitsucari.com/

企業文化や価値観との「カルチャーフィット」を重視した適性検査です。応募者と既存社員の双方に受検してもらうことで、個人と組織の相性を客観的に可視化します。性格や価値観に関する28種類の項目を7段階で詳細に分析し、どのような点にギャップがあるのかを具体的に把握できるため、入社後の定着と活躍の可能性をより正確に予測することができます。

こんな企業におすすめ
企業のカルチャーや価値観を重視した採用を行いたい企業、チームの相性を考慮した人員配置を行いたい企業。


【タレントマネジメント・360度評価】おすすめ4選

人材の育成や適切な評価、組織開発を目的とする場合、タレントマネジメントシステムや360度評価ツールが有効です。ここでは、代表的な4つのサービスを紹介します。

サービス名運営元料金(税抜)特徴
カオナビ株式会社カオナビ要問い合わせ人材データベースと連携し、採用から育成までトータルで活用可能。
HRBrain株式会社HRBrain要問い合わせテンプレートが豊富で、効率的に360度評価を実施できる。
タレントパレット株式会社プラスアルファ・コンサルティング要問い合わせ人材情報の一元管理と高度なデータ分析機能が強み。
スマレビfor360株式会社シーベース年間20万円~360度評価に特化。リーズナブルな価格で導入しやすい。

7. カオナビ

公式サイト: https://www.kaonavi.jp/

「顔写真が並ぶ、直感的なインターフェース」が特徴のタレントマネジメントシステムです。従業員のスキル、経歴、評価、性格特性といったあらゆる人材情報を一元管理し、可視化することで、戦略的な人材配置や抜擢、育成計画の策定を支援します。360度評価機能も搭載しており、人材データベースと連携させることで、より多角的で深い人材理解を促進します。採用から育成、評価、配置まで、人材に関するあらゆる業務を一つのプラットフォームで完結させたい企業に最適です。

こんな企業におすすめ
散在する人材情報を一元管理したい企業、人材データを活用して戦略的な人事施策を実行したい企業。

8. HRBrain

公式サイト:https://www.hrbrain.co.jp/

人事評価プロセスの効率化と、データに基づいた人材育成・組織改善を実現するタレントマネジメントシステムです。特に360度評価機能は、豊富なテンプレートと柔軟なカスタマイズ性に定評があり、初めて導入する企業でもスムーズに運用を開始できます。評価の全プロセスがクラウド上で完結し、未回答者への催促や結果の分析も容易に行えます。既存の人事システムとのデータ連携も可能なため、現在利用しているツールと組み合わせて活用することもできます。

こんな企業におすすめ
360度評価を効率的に実施したい企業、人事評価業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進したい企業。

9. タレントパレット

公式サイト:https://www.pa-consul.co.jp/talentpalette/

マーケティング思考を取り入れた科学的人事を実現するタレントマネジメントシステムです。人材情報の一元管理・可視化に留まらず、テキストマイニングや時系列分析といった高度なデータ分析機能を駆使して、離職予兆の検知やハイパフォーマー分析、最適配置のシミュレーションなどを可能にします。あらゆる人事データを統合・分析し、客観的な根拠に基づいた意思決定を行いたい企業にとって、強力な武器となるでしょう。

こんな企業におすすめ
データに基づいた科学的な人事戦略を実践したい企業、組織の将来を見据えた人材活用を行いたい企業。

10. CBASE360°

公式サイト:https://www.cbase.co.jp/

360度評価に特化したクラウドサービスで、リーズナブルな価格設定が魅力です。低コストながら、設問設計のコンサルティングから、集計・分析、フィードバックレポートの作成まで、必要な機能は一通り揃っています。シンプルな操作性と手厚いサポート体制にも定評があり、専門的な知識がなくても安心して導入・運用することができます。まずは特定の部署や階層からスモールスタートで360度評価を試してみたい、という企業に最適なツールです。

こんな企業におすすめ
コストを抑えて360度評価を導入したい企業、初めて360度評価を実施する企業。

失敗しないアセスメントツールの選び方

自社に最適なアセスメントツールを導入し、その効果を最大化するためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここでは、ツール選定で失敗しないための4つのステップを解説します。

1. 導入目的を明確にする

まず最も重要なのは、「何のためにアセスメントツールを導入するのか」という目的を明確にすることです。「採用のミスマッチを減らしたい」「次世代リーダーを育成したい」「適材適所の人員配置を実現したい」「組織のエンゲージメントを高めたい」など、具体的な課題を洗い出しましょう。目的が明確になることで、数あるツールの中から自社に必要な機能や測定項目がおのずと絞り込まれてきます。

2. 必要な測定項目を確認する

導入目的が明確になったら、その目的を達成するためにどのような情報を測定する必要があるかを検討します。例えば、採用目的であれば「性格特性」「基礎能力」「ストレス耐性」などが重要になりますし、リーダー育成であれば「リーダーシップ」「マネジメント適性」といった項目が必要になるでしょう。各ツールが提供する測定項目を詳細に比較検討し、自社の目的に合致しているかを確認することが重要です。

3. 予算内で導入できるか検討する

アセスメントツールの料金体系は、初期費用、月額(または年額)のシステム利用料、受験者数に応じた従量課金など、サービスによって様々です。単に価格の安さだけで選ぶのではなく、自社の利用規模や頻度を考慮し、長期的な視点でコストパフォーマンスを評価することが大切です。無料トライアルを提供しているサービスも多いため、実際に試用してみて費用対効果を見極めるのも良いでしょう。

4. 使いやすさとサポート体制を確認する

ツールが高機能であっても、操作が複雑で人事担当者が使いこなせなければ意味がありません。また、評価結果のレポートが分かりにくければ、現場の管理職や従業員に内容が伝わらず、有効活用されません。直感的に操作できるか、レポートは誰にでも理解しやすいかといった「使いやすさ」は非常に重要な選定基準です。加えて、導入時の設定支援や、運用開始後の不明点を気軽に相談できるサポート体制が充実しているかも、事前に必ず確認しましょう。

まとめ

本記事では、アセスメントツールの基本的な概念から、その多様な手法、導入によって得られるメリット、そして具体的なおすすめツールに至るまで、解説しました。

現代のビジネス環境において、人材は企業の最も重要な「資本」です。その価値を最大限に引き出すためには、経験や勘に頼る主観的な人事ではなく、客観的なデータに基づいた科学的なアプローチが不可欠です。アセスメントツールは、そのための強力な武器となります。

採用時のミスマッチを防ぎ、優秀な人材を確保・定着させること。従業員一人ひとりの能力や適性を見極め、最適な育成と配置を行うこと。そして、風通しの良い健全な組織文化を醸成すること。これら人事における普遍的な課題に対し、アセスメントツールは明確な解決策を提示してくれます。

今回ご紹介した10のツールは、いずれも多くの企業で導入実績があり、高い評価を得ているものばかりです。しかし、最も重要なのは、自社の課題と目的に真に合致したツールを選ぶことです。本記事で解説した選び方のポイントを参考に、ぜひ自社に最適なアセスメントツールを見つけ出してください。

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