採用コンサルティング|経営者のROIと人事の業務改善、双方を叶える戦略的導入

最終更新日:2025年6月16日

「採用コンサルティングの導入、経営者としてはROIや成果の可視化が気になるけれど、現場の人事担当者は日々の業務改善がどう繋がるのかイメージしづらい…」そんなお悩みをお持ちではありませんか?

本記事では、経営者視点の「投資対効果」と、人事担当者視点の「具体的な業務改善」を、双方の視点を織り交ぜながら解説します。

採用コンサルティングへの投資が、いかに企業の成長を加速させるのか。この記事を通して、その意義を具体的にイメージいただけるはずです。

【このシリーズを読んでほしい人!】

・採用コンサルティングの導入を考えている経営者、人事責任者
・採用活動への投資対効果(ROI)を重視し、費用対効果を最大化したいと考えている経営者
・日々の採用業務を効率化し、より戦略的な業務に注力したい人事責任者

【このシリーズを読むことでのベネフィット】

・採用コンサルティングのROIを明確に理解し、投資判断の根拠を得られる
・採用コンサルティングの導入から活用までの具体的なイメージを持てる
・自社の状況に合わせた最適なコンサルティングサービスの選び方が分かる

目次

採用コンサルティングは「見えない投資」ではない

 近年、少子高齢化や若年層の人口減、求人市場の激化など、企業が人材を獲得するハードルはますます高まっています。特に成長企業やスタートアップは「優秀な人材を確保したい」「早期戦力化したい」という切実な思いがありますが、実際には応募者が集まらない、面接をしてもカルチャーフィットしない、内定を出しても辞退されるなど、課題は山積みです。

こうした状況の中で、採用コンサルティングの需要が高まっています。採用コンサルは単に求人票を作成したり、人材を紹介したりするだけでなく、「自社の経営戦略とどう繋げるか」「組織体制・評価制度・企業文化など根本的な問題をどう改善するか」といった上流工程から伴走し、包括的な支援を行うのが特徴です。

経営者が感じる「成果が見えづらい」不安

経営者としては、「採用コンサルに支払う費用に見合うリターンがあるのか?」「採用人数だけでなく、売上や利益にちゃんと繋がるのか?」といった疑問を持つのは当然です。目に見えて成果が出る設備投資や広告宣伝に比べて、採用コンサルは成果の可視化が難しい印象を受けがちです。

人事担当者が抱く「具体的にどう変わるのか」不透明感

一方で、人事担当者は「実際の業務の何がどう変わるの?」「日程調整や応募者対応など、泥臭い部分を手伝ってくれるの?」と不安を抱きがちです。どんなツールを導入し、どんなフローが標準化されるのかをイメージできないと、導入後の運用が不安になります。

本記事では、「ROI視点の経営者」と「実務改善を求める人事担当者」の両者が納得できる形で、採用コンサルティングの意義や成果の見え方を解説します。具体的な数値例や実務フローの変化を示すことで、“見えない投資”ではなく“成果が可視化される投資”として「選択できる」状態を一緒につくっていけたらと思っています。

採用コンサルティングがもたらすROIとは

「採用コンサル」や「人事コンサル」という言葉を聞くと、「人材紹介エージェントの一種では?」とか「求人広告の代理店のことでしょ?」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、採用コンサルティングはこれらのサービスと大きく異なります。人材紹介や広告代理店は、あくまで「求人を出す」「候補者を紹介する」といった部分的な役割に特化しています。一方で、採用コンサルは、採用活動の上流工程(経営・組織戦略との連動)から下流工程(面接ノウハウや定着施策)までを一気通貫でサポートすることが可能です。

採用コンサルティングがもたらすROIとは

具体的には下記のような業務が含まれます。

採用戦略の設計採用ターゲットの明確化、採用計画の策定
ブランディング・広報支援採用ブランディング、魅力的な求人票作成
選考プロセスの構築面接フローや評価基準の設計、面接官トレーニング
組織開発支援オンボーディング体制や定着率向上施策の立案
採用業務改善応募者対応、面接日程調整、内定後フォローなどのオペレーション設計〜改善

上記は一例ですが、採用プロセスにおける戦略や戦術・業務改善を行うことで、以下のようなROI(投資対効果)が見込めます。

採用コンサルティングを導入することのメリット

採用コンサルティングを導入することのメリット

・時短による人事コスト削減
採用担当者が本来業務(戦略企画や社内調整など)に割く時間を増やせるため、人事部門全体の生産性が向上します。

・業務効率化・ノウハウ移転
応募者管理、面接調整、評価シート作成など、採用実務の標準化を通じて担当者の負荷を軽減。さらに、そのノウハウを社内に残すことで、属人的な採用から卒業できます。

・定着率改善
離職率の高さは、機会損失&再採用コストの増大に直結。採用後のフォロー体制を整備することで、離職率が下がれば長期的な人件費削減にもつながります。

・採用コスト削減
大量出稿していた求人広告費や、無駄な採用工数の削減によって、トータル費用が結果的に下がるケースがあります。

長期的視点での人材価値創造

優秀な人材が長期的に活躍するほど、会社の生産性・イノベーションが高まります。人材が定着する企業文化ができれば、採用ブランドも向上し、自然と応募が増える正のサイクルの形成が可能です。

組織力向上による売上・利益への波及効果

採用コンサル導入後に、営業部門の人材が増強して売上UP、技術部門が活性化して開発スピードUPなど、経営数値に直結する事例は少なくありません。結果的に、「採用コスト以上に利益が増えた」「成長スピードが上がった」という企業も多く存在します。

人事担当者の実務がどう変わり、成果に直結するのか

採用活動の効率化:手間から戦略へシフト

良くあるお悩みとして、応募者管理や面接調整に時間を奪われ、戦略的な採用計画を練る余裕がないという声を聞きます。忙しい中でもハンズオンで採用戦略を見直し、目の前の短期の採用目標を追いかける採用を改善することができます。また、RPOも活用し、事務作業や候補者との調整をアウトソースし、人事は選考基準の見直しや組織カルチャー発信といった“攻めの採用”に注力できるようにする、という選択肢もあります。

評価制度・オンボーディングとの一体化

現状の悩み
採用する人材の評価軸が部署ごとにバラバラ。定着率が悪く、入社後のフォローが不十分。

コンサル導入後の姿
採用要件を評価制度と連動させることで、「どんな人を、どう評価して、どう育成するか」がスムーズにつながります。オンボーディングプログラムの設計支援も受けられるため、新入社員が早期に活躍できる土壌を整備可能。

データドリブンな人事の実現

現状の悩み
「なんとなく採用」しているため、採用計画が属人的&感覚的。

コンサル導入後の姿
応募数、内定承諾率、面接キャンセル率、定着率、評価スコアなど各種データを可視化し、分析結果を踏まえてPDCAを回す。「何を改善すべきか」が明確になるので、採用精度が向上します。

200社以上支援で得た「経営×人事×現場」を繋ぐノウハウ

「すごい人事」では、戦略コンサルファームで経営戦略の立案支援を行ってきた人材、人事コンサル領域に特化してきた人材、そこからRPOや採用支援の世界に入ってきた人材、事業会社の人事出身者などの知見を集約し独自のメソッドを多数開発しています。そのため、採用を「経営視点」「人事視点」「現場視点」3方向から捉えるというスタンスを非常に大切にしています。

経営者には、将来の事業目標に向けてどんな組織が必要か。採用が事業計画や売上目標に直結する論点を常に念頭に置いてコミュニケーションをさせていただくことが多いです。採用を「コスト」でなく「投資」として捉え、評価項目を明確にしながらプロジェクトを推進することが重要です。

一方で、人事の日常的なオペレーションの大変さや、部門・経営層との板挟みになる苦労も理解しています。具体的にどんな人材が必要か、選考プロセスや労務管理はどうするかといった実務につながる「経営と現場をどう繋ぐか」という課題解決に伴走しながら、人事担当者が“手作業”から脱却し、負担を減らし、戦略思考へシフトさせていくという取り組みも行っています。

また、現場には、実際に候補者に求めるスキルや適性、採用のためのチーム構成・期待役割など、コミュニケーションをはかりながら仕組み化し、文化へ昇華させていくところまで人事の皆さんと取り組んでいくケースもあります。

採用コンサルタント6タイプ:目的別の成果イメージ

採用コンサル会社は、それぞれが持つバックグラウンドにより得意分野が異なります。目的・課題に応じて選ぶことで、ROIが最大化されます。

以下に、簡単ですがそれぞれの特徴をまとめしました。

戦略コンサルティングバックグラウンドの採用コンサルタント

経営戦略や事業戦略の構築を得意とするため、採用計画を長期視点で設計したい方におすすめです。

利用目的: 経営計画レベルで採用人員とスキル要件を策定。

成果イメージ: ○年後に海外進出するために必要な人材構成を定義し、総人件費と採用スケジュールを最適化。

人事コンサルティングバックグラウンドの採用コンサルタント

人事領域全般に強いノウハウがあるため、評価制度や組織開発など「人事施策」全体との連動を強化した施策を検討したい際におすすめです。

利用目的: 組織風土や評価制度の変革に連動した、採用の根本強化。

成果イメージ: 新入社員のオンボーディングまでの仕組みを一括整備し、入社後3年以内離職率を15%削減。

RPOバックグラウンドの採用コンサルタント

採用のオペレーション最適化、業務効率化や、採用チャネル選定などが得意。採用代行(RPO)における支援実績を通し、採用業務改善やオペレーションのブラッシュアップ、採用チャネル拡大のための検討を行いたい方におすすめです。

利用目的: 応募者管理や面接日程調整などの実務の改善、採用担当者の工数削減。

成果イメージ: 採用に費やす時間を従来の半分に圧縮しながら、採用数は昨対比120%を達成。

人材紹介会社バックグラウンドの採用コンサルタント

業界特化型や専門職向けのエージェント出身者が多いので、今まで採用していなかった人材の採用プロジェクトが始まるなど、ポジションに紐づいた採用戦略を検討する場合にもおすすめ。

利用目的: 特定のポジション(エンジニア、医療専門職など)を短期確保。

成果イメージ: 2カ月以内にハイレベル人材3名を採用し、新規事業の立ち上げをスムーズに。

求人媒体バックグラウンドの採用コンサルタント

LinkedInなど、ノウハウが必要な特定の求人広告の活用を効率化したい場合におすすめ。

利用目的: 求人広告の最適化やブランディング強化で母集団を増やす。

成果イメージ: 応募数が1.5倍に増加し、必要な職種の採用を余裕を持って進行。

フリーランス人事の採用コンサルタント

フットワーク軽く採用全般を幅広く柔軟に対応が可能です。面談面接の改善や、内定者フォロー手法の改善など、採用の特定の領域の改善をしたい場合にもおすすめ。

利用目的: 小規模な予算で柔軟な支援がして欲しい。

成果イメージ: 半人月等の稼働でもプロの知見を得られ、必要最低限のコストで採用効率を高める。

【事例集】数字と現場の声で見る、採用コンサルティングの投資対効果

製造業:新事業人材の確保で売上目標達成

背景
・老舗製造業が新製品開発・海外展開のため、人材増強を計画。
・経営層が「来年50人採用」と目標設定するも、現場と人事で認識のズレが発生。
・人事部も2名体制で、目標達成への具体的な計画が未策定。

提案内容
・事業計画と採用計画を連携させるプロジェクトを推進。
・3年後の組織図を設計し、必要な人数とスキルを算出。
・経営層、人事部、現場間の目標共有と具体的な要件定義、予算確保、採用戦略の策定を支援。

成果
・事業計画に基づく人員計画と採用戦略・戦術を策定。
・RPO支援により、10ヶ月で必要エンジニアの8割を採用。
・翌年度の売上目標を達成。

クライアントの声
経営層:「採用計画を投資として認識し、予算合意が円滑に。採用費は売上増で十分ペイできた。」

ITベンチャー:短期採用とカルチャー定着の両立

背景
・急成長中のITベンチャーが従業員60名から100名への拡大を計画。
・応募は多いが、カルチャーミスマッチによる早期離職が多発。

提案内容
・企業理念、カルチャーの言語化と選考基準への組み込み。
・オンボーディングプログラム導入と社内コミュニケーション活性化。

成果
・半年以内離職率を25%から10%未満に改善。
・従業員エンゲージメント向上と成長スピード維持。
・カルチャーフィット面接の追加と採用フローの短縮。
・オンボーディング施策(メンター制度、定期面談)、評価制度との連動(キャリアパスの明確化)
・1年以内離職率が15%に半減。

クライアントの声
人事担当者:「RPOにより面接調整の負担が減り、面接官教育に注力できた結果、辞退率も改善できた。」

外食チェーン:RPOで採用工数半減、離職率改善

背景
・全国展開の外食チェーンが多店舗展開に伴い、大量採用を実施。
・店舗ごとの採用基準や研修体制のバラつきによる高離職率。

提案内容
・3ヶ月の採用コンサルティングとRPOチーム編成。
・共通の面接基準と研修マニュアル作成、応募者対応・面接調整の一元化。

成果
・採用スピード向上と離職率25%低減。
・店舗マネージャーの採用オペレーション負荷軽減。

クライアントの声:
経営者:「離職率低下で教育コストが削減され、店舗売上が安定化。投資以上のリターンがあった。」

医療系スタートアップ:スピード採用でリリース前倒し

背景
・新サービス開発のため、データサイエンティストを至急確保したい。
・高度専門人材(AIエンジニア)を数名確保したいが、時間がない。
・知名度が低く求職者へのリーチが困難。

提案内容
・人材紹介会社バックグラウンドのコンサルが候補者データベースと専門家ネットワークを活用。
・短期決戦のための「スピード面接体制」構築。

成果
・3ヶ月以内に必要人数を確保し、サービスリリースを前倒し。

クライアントの声
経営者:「スピード採用がビジネス上の大きなメリットに。開発遅延による競合への先駆けを回避できた。」

地方食品メーカー:ブランディング刷新で応募数・定着率向上

背景
・地元以外からの応募不足に悩む。
・大手求人媒体の効果が薄く、企業魅力が伝わらない。
・地方ゆえの求人難。都市部への流出が課題。

提案内容
・求人広告を通じたブランディングの全面刷新。
・地方の魅力を訴求する媒体選定と原稿作成。

成果
・応募数1.5倍増加と生産管理職の複数名採用。
・採用人材の定着率向上。

クライアントの声
人事担当者:「地方の魅力を打ち出す広告と面接でミスマッチが減り、離職も抑制できた。」

小規模ITベンチャー:フリーランス活用で低コスト高インパクト

背景
・社員10名の企業で人事専任不在で代表が採用を兼務。
・採用に割ける時間が限られ、大手コンサル予算もない。
・専門コンサルに依頼する予算がないが、独自採用ノウハウが乏しい。

提案内容
・フリーランス人事に週数時間のサポートを依頼。
・採用要件定義、面接マニュアル作成、候補者との日程調整を代行。

成果
・小規模予算で効率的な採用活動を実現し、代表が本業に注力。
・3ヶ月で2名のエンジニア採用に成功。
・応募数は小規模予算ながら20%増加し、社内の業務負荷も大幅に軽減。

クライアントの声
経営者:「柔軟な契約でプロの知見をスポット活用できた。」

コンサル導入までのステップ

事前のKPI・KGI設定:経営者が納得しやすい評価項目

採用人数・充足率: 何名採るのか、どの部署を何%埋められたか。

内定承諾率・早期離職率: 採用後の定着度合いを示す。

工数削減率:採用担当者の作業時間がどれだけ減ったか。

経営指標: 売上、顧客獲得数、開発スピードなど、採用後の実ビジネス成果。

社内調整:人事担当者が経営層を説得するための資料づくり

STEP1:現状の課題と、それによるコスト損失(離職コスト、追加採用費用、機会損失)を数値化。

STEP2:コンサル導入後に期待される効果(採用効率化、売上増、事業機会損失の回避)を目に見える形で試算。

STEP3:投資対効果(ROI)をビジュアル化してプレゼンし、「どこにどれだけ投資すれば、いつどのようにリターンがあるのか」を明確に示す。

まとめ:「成果を見える化」する採用コンサルで、組織とビジネスを飛躍

採用コンサルティングは、単なる“求人を出す”だけのサービスとは違い、企業が抱える採用課題の本質を洗い出し、経営戦略や組織施策と連動した形で解決策を提供するものです。

経営者にとって:ROIを可視化し、売上や利益との関連づけを明確にしてくれるパートナー。

人事担当者にとって: 採用業務の大幅な効率化と、オンボーディング・評価制度の整合性を取り、長期的な採用成果を目指せる存在。

「成果が見えづらい」「実際にどんな変化があるかイメージしにくい」と感じるかもしれません。しかし、上記の例や数値で示した取り組みを通じて、採用コンサルティングは十分に成果を“見える形”で提供できる投資であることがお分かりいただけたはずです。

もし、「自社にはどのタイプのコンサルが合うか分からない」「ROIの試算が難しい」という場合は、まずは気軽にすごい人事へ相談してください。採用が変われば、組織が変わり、最終的にビジネスの成長が加速します。見えづらかった投資が、やがて“最良の投資”であったと実感できる未来を目指して、一歩を踏み出してみましょう。

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